2024年1月定例会のご報告
皆さんこんにちは!
川崎つながろ会の杉田どぇす。
今年もよろしくお願いいたします。
年が明けてもう2月。今年ももう11カ月を切ってしまいました。
「まだ今年始まったばかりじゃねえか」
そう思ったあなた。今年の12月あたりに「なんだよ~、今年の目標まだ立ててねーよ~」などと意味不明なセリフを吐くのですよ。
11カ月なんてあっちゅう間ですよ。みんな知ってるでしょ!
アクセル踏み込んで、やることやって、やりたいことやって、苦しんで楽しんで、人生の隅々まで味わわないと気づいたら死んじまってるぞ。
明日、いや、この次の瞬間、何が起こるかわからないのが人生。
突然の災害で家を失うなんてことも、この国ではさほど珍しいことじゃない。
難病にかかって障害者になるなんてこともあり得るわけだ。
そんな困難と向き合っている人たちに何ができるのかを考え、実行していきたい。
そして、今を楽しむんだ。
それでは2024年、一発目の定例会のご報告、いきます。
1.参加者
当事者:4名(ALS)、当事者家族:2名、医療職:1名、介護職:1名、看護学生:1名、事務局(支援者):2名
※このうち当事者お一人とそのお母さまが初参加されています。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
2.軽く自己紹介と近況
支援者Oさん:髙野会長とはテニスで知り合った。最近肩が痛い。年齢からくるアレか。二日前、いとこの葬儀に行った。大動脈解離だった。
55歳になったので映画を安くみられる♪
支援者Kさん:髙野会長とは大学同級生。家が近い。正月は「ゴジラ・マイナスワン」を観て面白かった。
当事者の佐藤さん:サッカーアジアカップで日本がイラクに負けたのでショック。
2017年ALS発症、去年胃ろう手術。
佐藤さんの奥様:セレナが1月8日に納車された。レスパイト入院できる施設を探している。
医療職Sさん:髙野会長とはリハビリで知り合った。今は立川の訪問リハ事業所で働きつつ、髙野会長ヘルパーを月二回。
年末年始はご主人と桃太郎電鉄。
当事者Eさん:去年、髙野会長と同じタイプの車椅子(ペルモビール)導入。
前のケアマネージャーに言っても進まなかったが、ケアマネージャーを変えたらあっという間にできた。12月「翔んで埼玉」を観に行った。
ALS発症10年。構音障害から始まった。
当事者Nさん(初参加):一昨年ALSと診断された。東京在住。
髙野会長:年末「ゴジラ・マイナスワン」を観に行った。次は「ゴールデンカムイ」を観に行きたい。
紹介。日本型24時間化モデルと、Hearty Presenterについて。
看護学生Wさん:成人式からの朝までカラオケ、から髪を切りに行った。川崎看護大二年生。髙野会長ヘルパーも行う。
介護職Nさん:体重を戻す!髙野会長ヘルパー。
3.お悩み相談
Q.構音障害におけるコミュニケーション手段について
A.
・iPadに「指伝話」アプリ。本格版は10万円超。補助を活用。
・能登半島地震被災対応で、期間限定で無料公開中。
・文字盤を介護者に読み取ってもらう。
Q.気管切開をした後はどの様な生活になるのか。24時間要介護 ?
A.
・24時間介護が必要になった場合でも、介護保険、障害福祉サービスで24時間のサポートを受ける事は可能。
但し自治体によって審査の厳しさが異なる。川崎市は介護時間が出易く東京は渋い傾向がある。
同居家族がいると家族がケアする事を求められがち。
・レスパイトやショートステイ使って家族が休む。
・家族負担を減らすため2023年7月から一人暮らし。
・介護保険が使えるのは40歳から。ケアマネージャーは介護保険制度のためなのでそれまで付かない。
障害福祉課に相談し、障害福祉計画を作ってもらう。
・訪問介護を始める時は、医療的ケアができる事業所を選ぶ事が好ましい。
・川崎市にはリハセンターというサポート組織によるサポートもあるが立川市にはない。
・横浜市だと福祉機器支援センターが近い。
・気管切開、胃ろうなどの手術は必要になるより早め、体力に余裕がある内に行った方が良い。
・参考情報のリンク等「つながろ会FB」に載せておく。
4.学生記者による事業者レポート
・これまでに5件実施。学生にアンケートを取った所、今後も参加したいという回答が多く得られたが、
春休み等帰省時期に被らない様早めの実施が好ましいので、早めの計画する。
・川崎市立川崎病院が候補の一つ。
5.講演会のお知らせ
【緊急告知】
3月17日に開催の「川崎つながろ会」講演会の詳細が決定しましたので受付を開始いたします。
会場は川崎市教育文化会館になります。
こちらから受付フォームにアクセスして申し込みを行ってください。https://bit.ly/4b8HBcX
今回は2つのパートに分かれています。
1つはALSという病が身体に及ぼす最大の問題と言っていいかもしれません。
肺の機能や呼吸に関するリハビリテーションを中心としたお話をお二人の医療職から頂きます。
もう1つは、昨年12月に髙野会長がスイスで開催された「ALS国際シンポジウム」に参加した際の
『スイス行きを想定したテスト旅行から帰国して訪問入浴でさっぱりするまで』の顛末を皆さんにご報告いたします!
リアルとオンラインのハイブリット開催ですので是非ご参加ください。
報告は以上です。
2月定例会は18日(日)13時30分~16時・福祉パルたまで開催いたします。
オンラインとのハイブリッド開催なのでどなたでもお気軽にご参加くださーい。
ではでは、2月にお会いしましょう!
さぁて。
2024年最初のひとりごと。
12月の締めは佐藤さんにお願いしたので、いつもより考える時間があって何にしようかと色々考えちゃいましたが…
不定期企画「今こそ観るべき古い映画」の第二弾!
で、いかせてくださいっ。
というのも、年末にWOWOWでこの名作をやってたのでつい観ちゃったからです。
その名作とは…
「生きる」
です。
1952年公開の言わずと知れた黒澤明監督の名作です。
前回紹介した「無法松の一生」より6年古い作品となります。
最初に観たのはたぶん20代前半だと思う。その後、もう一回観たかな。
私、夜更かしばっかしてたんで夜中にたまたま自分では選んで観ないような映画に遭遇するのですが、
この「生きる」もそんな映画の一つになります。
当時はこの作品の存在すら知らず、監督が黒澤明だということで観ようと思ったのですが、いやぁ、感動しました。
この時、私の中で黒澤明と言えば何と言っても「七人の侍」でした。
あれほど面白い時代劇を私は知りません。
初めてテレビで観たときの衝撃が凄すぎて、その後劇場で確か数週間程度の期間限定で、
しかも20時ごろからの1日1回上映だったと思うのですが、それを観に行きました。帰りは終電の何本か手前でしたね。
薄暗いガラガラの劇場に入り、自分的に特等席の「ど真ん中のかなり前方」に陣取り、大スクリーンであの大活劇を観たのでした。
その後、「赤ひげ」「羅生門」「用心棒」「椿三十郎」を観たが、さっきも言ったように「生きる」はその存在すら知らなかった。
以前観てからずいぶん時間が経ち、「働くということ」「生きるということ」についてなんとなく自分なりの考えを持つようになり、
そして「死を覚悟したこと」を経験したことでこの物語に対する見方は変わりました。
この作品は
死んだように役所で30年、その椅子を守り続けてきた男の目の前に現れた本物の死。
狼狽し放蕩しながらも自分の中に眠っていた情熱が目覚め、生まれ変わったように仕事に没頭し最後の時を迎える。
ざっくりそんな話。
主人公は黒澤映画になくてはならない名優、志村喬が演じる渡辺勘治。
※どうでもいい話だけど、志村のこの次回作が「七人の侍」で、その中で演じたのが「勘兵衛」って黒澤明の遊び心か?と思っちゃいました。
そして物語の中心となるのが胃がんで亡くなった勘治の通夜のシーン。
このシーンでは勘治は弔問に来た職場の上司、同僚らの回想でのみ登場する。
そこで各々が勘治の最後の5カ月間の仕事ぶりを表すエピソードを語り始めるのだが、
あぶり出されるのは、自分たちがいかに様々な言い訳をして何もせず生きてきたかということ。
勘治もまたそんな何もせず生きてきた者の1人だったわけだが、最後の最後に気づき、生まれ変わったのである。
この生まれ変わった勘治の姿こそが「生きる」ということなんだ。
最初観たときはそんな見方をしていた。
今回観た感想は
初めからやれたよね
でした。
死を目の前にしないとわからんか?
本当はわかってたんだろ?
わかってたのにわかってないふりをして、やらなくていい理由ばかり見つけて生きてきたんだろ?
そう考えるとこの映画は「セルフ洗脳の恐怖」を題材にしたホラーと言えるのではないか。
そうそう、勘治の通夜では最後、勘治に見習えとばかりに大いに盛り上がった同僚たちだったが、
ラストでは元の「何もせず生きる者たち」に戻っていた。
まさにホラー。
ということで、感動の名作もいろんな見方があって、やっぱ映画って素晴らしいね、というひとりごとでした。
注:「生きる」は正真正銘、感動の名作です。ぜひご覧ください!ホラー映画では決してありません。
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