「全ての必要な人に必要なケアを」 ~土屋訪問介護事業所よこはまのお話を聞いてきました〜

土屋訪問介護事業所 よこはま

サービスマネージャー・関 雅憲(せき まさのり)さん

「全ての必要な人に必要なケアを」

~土屋訪問介護事業所よこはまのお話を聞いてきました〜

川崎市立看護大学のボランティアサークル「川崎LINKS」のY.Uです。川崎つながろ会の「地域を知ろう!学生記者が聞いてきました」企画の一環で、土屋訪問介護事業所よこはまを訪問して、サービスマネージャーの関 雅憲さんにお話を伺ってきました。
同事業所は、川崎つながろ会の難病当事者の多くがサービスをうけているそうです。

 

・事業内容

学生記者「業務内容について教えてください。」

関さん「土屋訪問介護事業所では、重度障害者を対象に自宅で24時間365日暮らし続けられるように重度訪問介護として、ヘルパーの派遣を行ないサービスの提供をしています。

重度訪問介護では、重度の身体、精神、知的障害を持ち、常に介護を必要とされる方に経管栄養、喀痰吸引などの医療的ケア、日常生活援助を中心にサービスを提供しています。

そして土屋訪問介護では、質の高い医療的ケアを行える人材の育成を事業所内でヘルパーの養成、研修を通してケアの質向上を図るシステムができているとのことでした。また不足する介護者の人材確保のため、事業所に入所する方に重度訪問介護に必要な第3号研修の取得のための講座を無料で行うなどの取り組みもあります。」

 

・会社の成り立ち

学生記者「この会社の成り立ちを教えてください」

関さん「土屋訪問介護は2014年からデイサービスとして在宅生活支援を東京都中野区で開始しました。その後重度の障害を持っていたとしても、自宅で変わらずに生活し続けられる環境を作るために24時間体制での重度訪問介護のサービス提供を開始しました。現在では、その規模は40都道府県程度にまで拡大し日本のどこであっても自分らしい暮らしを続けるためのサポートを行っており、ゆくゆくは全国47都道府県への拡大を目指しています。」

 

・働くひとの想い

学生記者「この仕事をしていてどのように感じますか。」

関さん「以前から福祉系の仕事に勤めていました。ある時、重度訪問介護という制度があることを知り、重度訪問介護は人を助け、人のためになるものだという魅力に気づいたんです。そして、実際に利用者様のご自宅にお邪魔してケアを行うことから利用者様との信頼関係の構築や身だしなみ、そのご自宅のルールに従うことコミュニケーションなど大事なことはたくさんあり、そのどれか一つでも抜けてしまうと利用者様のニーズを満たせないどころか、業務にも影響が出てしまいます。ですが、重度訪問介護はその他の訪問介護に比べて一回の時間が長く多くの時間を利用者様と共にするため、そのぶん信頼関係を構築できたとき、ありがとうと感謝された時にやりがいを感じます。」

学生記者「今後の展望について教えてください。」

関さん「土屋訪問介護事業所での営業を行っている時に福祉系で働くひとであっても重度訪問介護を知らない人が多いということに気がつきました。福祉系で働く人にも重度訪問介護という制度を知ってもらうことで障害を抱えたより多くの方が自分らしく暮らしていけるようにたくさん啓発をしたいと思っています。」

 

・働く上での注意

学生記者「重度訪問介護ではご利用者様のご自宅にあがらせていただくことになると思うのですが、そのときに気をつけていることはありますか。」

関さん「ケアに入るにあたって、おっしゃる通り利用者様のご自宅にあがらせていただくので、そのご自宅のルールであったりマナー、身だしなみ、適切なコミュニケーションをとることが重要になります。新人研修においても、慣れている先輩から利用者様の特徴やケアの注意点などを詳しく指導してもらう必要もあります。さらに、在宅療養とは常に多職種が関わり合い協力しあっています。」

学生記者「在宅療養では多職種との関わりが重要になると思いますが、そのことについてどう思いますか。」

関さん「我々ヘルパーとしてできることは限られていますが、ヘルパーにはヘルパーにしかできないようなこと、例えば日々の変化に気づきたくさんコミュニケーションを取ること、愛護的にマッサージをしたりなどがあります。医療職には医療職にしかできないこととして業務に線引きを行い、それぞれができることを最大限にやるということが重要になります。それが結果としてより良い在宅療養へと繋がって行くと思います。」

 

・地域連携

学生記者「ホームページに地域連携について取り組んでいるとありましたが、具体的にどのような取り組みがあるのですか。」

関さん「地域との連携では、川崎つながろ会などの患者会コミュニティへの参加によって重度訪問介護制度の認知を広めることや新たな人材確保に繋がったり、行政へ営業を行い自分たちの業務内容の紹介を通して在宅療養者の現在を伝えることなどを行なっています。」

 

・取材をしてみて分かったこと

土屋訪問介護は長年培ってきた重度訪問介護のノウハウと広大な範囲をカバーできる大きな規模、そして働く人誰もが利用者様に寄り添い役に立ちたいという気持ちを持ち、「必要な人に必要なケアを」届けるため、今後も日本の在宅療養を支えていくと今回の取材を通して感じることができました。

 

・取材を通して感じたこと

一人ひとりが自分らしく生きるためには、周りの人々と互いに助け合うことが欠かせないと改めて感じました。学生ヘルパーとして、助けを求める方々の力になりたいです。

自分に何ができるかを考えることはとても大事だと思いますが、そのためには困っている方が実際にどのような生活をしているのか、どのような場面で困っているのかを知ることが重要だと感じました。そうすることで自分がその人にとってどのように役に立つことができるのかを具体的に考えられると思いました。

 

土屋訪問介護事業所

https://tsuchiya-houmon.com

土屋訪問介護事業所よこはま

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